DCAJビジネスセミナー開催報告 拡大する動画配信市場の『今』を知る」
2017年07月18日
DCAJビジネスセミナー開催報告 「拡大する動画配信市場の『今』を知る」
■日時: 2017年5月16日(金) 15:30~17:25
■会場: デジタルコンテンツ協会 会議室
■概要
15:30 開会挨拶 DCAJ専務理事 市原 健介
15:35~16:20 「動画配信(VOD)市場調査レポート2017」サマリー紹介
解説:黒川 啓太郎 (デジタルコンテンツ協会 常務理事 調査部長)
4月に刊行したレポートのサマリー(概要)について解説しました。
動画配信(有料VOD)市場は第3成長期に突入。2016年の市場規模は1,630億円。今後はパッケージ市場からの流入や東京オリンピックへ向けた5Gサービスの開始などの要因が見込まれ2021年には2,570億円まで伸びると予測しました。詳しくは調査レポートをご覧ください!
15:45~16:35 「同時配信でテレビは活性化するか」
講師: 砂川 浩慶氏 (立教大学 社会学部 メディア社会学科 教授)
同時配信を巡る状況についてNHKのテレビ同時配信実現に向けての議論や、民放の同時配信実施における課題について説明された。同時配信における最大の課題として「著作権処理」があげられ、今後の制作体制にも大きな影響を与えると話された。
放送局のサービスはテレビが基本でありサービスの主軸がインターネットに移ることは考えていないが、ユーザの利用動向からはインターネットへの番組提供を考えないといけないことは間違いがない。今までの経験則が通用しない中でオンデマンドのサービスを活かすために乗り遅れない体制をつくって備えることが大切であると締めくくられた。
16:35~17:25 「配信ビジネスを動かすアニメの役割」
講師:数土 直志氏 (ジャーナリスト)
国内の動画配信市場が拡大する中で、アニメの存在感が高まっており動画視聴を人気アニメが牽引するなど、主要コンテンツの役割を果たしている。
アニメはドラマやバラエティと比べると権利処理がスムーズなことからインターネット上に沢山の作品が提供されている状況がある。動画配信が身近になったことで今までコアなファンに支えられていたアニメが一般層へ浸透し人気が拡大した。
動画配信により今後は配信オリジナルの作品が増えるとともにビジネスの仕組みや作品の内容もかわっていくだろう。期間や尺など従来のフォーマット(テレビ)から自由になることで表現の幅が広がり、また商品展開を意識しないことで作品の幅が広がることが期待できると話された。
17:25 閉会
以上