DCAJセミナー開催報告 「SIGGRAPH2014 ―ピクセルは入出力の時代へ―」
2014年11月04日
DCAJセミナー開催報告「SIGGRAPH2014 ―ピクセルは入出力の時代へ―」
2014年9月3日にSIGGRAPH2014報告会として、「SIGGRAPH2014 ―ピクセルは入出力の時代へ―」を開催致しました。
【日時】2014年9月3日(水)15:00~17:00
【場所】デジタルコンテンツ協会 会議室
【概要】
15:00-15:05 開会挨拶及びSIGGRAPH2014でのDCAJの活動について
DCAJ 専務理事 市原健介
DCAJは前身団体(NICOGRAPH)の時代からACM SIGGRAPHと協力関係にあり、毎年SIGGRAPHにおいて
様々な、活動を行なっている。
その中からSIGGRAPH-DCAJ幹部円卓会議、DCAJ Presentation等について概要を紹介した。
15:05-15:55 「SIGGRAPH2014 ~テクニカルプログラム&展示会等の報告~ -ピクセルは入出力の時代へ-」
日本大学 講師・映像新聞 論説委員 杉沼浩司氏
SIGGRAPHに過去31回連続参加している杉沼氏より、今年のSIGGRAPHについて主にテクニカルな観点から
解説した。
今年のSIGGRAPHはバンクーバー・コンベンションセンターに戻って来た。
14,045名の参加を得て、人数は下がったが感触としては盛況であった。出展社数は175に上り、昨年及び前回
のバンクーバー開催より共に上回った。論文の投稿数も550本と多かったが、通ったのはその内127本、採録率
25%という難関であった。
最近のSIGGRAPHは分野が多岐に亘っているのが特徴である。以前のCGは図形処理であり出力するもので
あったが、今は画像処理を内包し、取りこんだものをどう出すか、ピクセルの「入出力の時代」になってきている。
他に、「Technical Papers」、「Emerging Technologies」、「Exhibition」等の各プログラムについて、全体の傾向
を概観し今後の方向も見据えた、SIGGRAPHのエキスパートならではの解説が行われた。
16:00-17:00 「SIGGRAPH2014 Computer Animation Festival入賞作品抜粋上映と解説」
女子美術大学評議員(前大学院教授) 為ヶ谷秀一 氏
SIGGRAPHで最も人気を集めるプログラムの一つ「Computer Animation Festival(CAF)」。今年の入賞作の
制作・表現手法の特徴や全体の傾向等について女子美術大学の為ヶ谷氏が解説を加えつつ、抜粋上映を
行なった。今年のCAFは477作品の応募の中から73本が選抜され、更にその内32本がElectronic Theater
上映作品に選ばれた。「BEST IN SHOW」という最高賞に選ばれたのは米国の「Box」。移動する物体上に
プロジェクション・マッピングによりリアルとデジタル空間を合体した新しい空間を創り出したショートフィルム。
今年の特徴としては、賞の種類が増え、Best Visual Effects、Best Visualization & Simulation、
Best Game等、カテゴリーが細分化された。